【主要内容】 第1巻では、「食品衛生7S(整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・清潔・しつけ)」とはどのようなものであるかについて述べる。食品分野における食品衛生・食品安全の中心は、微生物の制御が大事である。微生物学的ハザードこそ、ハザード中第一のハザードである。また、本巻では、まず食品産業におけるマネジメントシステムに着目し、新しい国際規格ISO 22000と食品衛生7Sとの関係について述べている。食品衛生7Sは、HACCPやISO 22000の前提条件プログラム(PRP)とほぼ同じである。ISO 22000はPRPにより、ハザード分析により特定されたハザードの多くを防除しようとしている。ISO 22000のPRPの中心は、清潔、清掃、殺菌である。しかし、その前提条件として整理・整頓が必要であり、それらを正しく行い続けるための仕掛けが教育から始まるしつけである。その結果として清潔が得られ、食品衛生を通して食の安全が保証できることになる。この論理を本巻について説明する。 さらに、食品工場内での作業の多様性に着目し、製品ができあがるまでの各工程において生じる問題へどのように対処すればよいのかを解説している。
【主要目次】 第1章 食品衛生7Sの提言 食品衛生7Sの目的は清潔/食品衛生7Sと食品産業 第2章 食品衛生7Sと関連法規・規格 食品衛生7Sと食品衛生関連法規/食品衛生7SはPRP 第3章 清潔を目的とする食品衛生7S 清掃の発展と食品衛生7S/食品衛生7Sにおける整理・整頓・清掃・洗浄 ・殺菌・しつけ・清潔 第4章 食品衛生7Sの活動製造工程別 食品衛生7Sの工程別活動の準備ステップ/製造工程別の食品衛生7S活動 第5章 食品衛生7Sの製造時間別活動 第6章 食品衛生7S活動の導入と運営 第7章 食品衛生7Sを土台にISO 22000の構築へ ISO 22000が発行された/ISO 22000は重要な国際規格になる/ HACCPの問題点を解決するISO 22000/ISO 22000における食品ハザ ード防除手段の食品衛生7S/ISO 22000の課題と期待/食品衛生7Sか らISO 22000へ