【主要内容】 2007年以降、食中毒患者がいない食品不祥事・事件が続発しています。以前には問題とされてなかったことが、事件として取り上げられ糾弾されるようになったのです。表示偽装や、期限切れ原材料の使用は、そのひとつの例にすぎません。 本書は、このような世の中の変化をとらえ、いま食品企業が何をなすべきかについて、科学的な知見にもとづいた品質保証の考え方を示します。そして、食の安全・安心を担保するために必要な、「正しい食品の表示方法」、「食品のトレーサビリティ」、「法令遵守を実践するコンプライアンス経営」について具体例をあげて解説します。
【主要目次】 第1章 食品不祥事を総括し、科学する わが国の食糧事情と輸入食品について考える/大きく変わる食品不祥事の特徴/なぜ、不祥事が発生するのか/食品偽装と法律違反/行政を動かす食品事件/不祥事から何を学び、何をすべきか 第2章 輸入食品の安全性を検証する 輸入食品の安全性の問題/統計数値から見る中国製食品の安全性/中国政府の努力/中国製食品を今後どう考えるべきか-中国製冷凍餃子中毒事件の影響を踏まえて- 第3章 食品表示を分析する 食品表示の法令/裏面一括表示以外の商品の特徴・強調・あいまい表示について/表示の不祥事事件を起こさないために/製品仕様書の正確な作成 第4章 トレーサビリティで食の安全安心の確保 トレーサビリティ確保で食の安心づくり/各国のトレーサビリティ確立の取組み/トレーサビリティの構築/消費者へ安心を届けるトレーサビリティ 第5章 コンプライアンスで、企業を、従業員を、そして消費者を守る 他社のコンプライアンス違反から、何を学ぶか?/今、企業に求められているコンプライアンスとは/コンプライアンス体制の構築、運用、チェック、見直し