【主要内容】 本書は、2008年6月に出版された「第3世代のQFD」の事例編である。新製品開発に対するQFDのさらなる貢献を目的とした研究活動を行っているQFD研究会と企業の第一線でQFDを実践され、実に多くの経験とノウハウを有されている方々が執筆、解説している。 本書の特長を端的に表現すると「QFDと管理改善手法との融合」である。QFDは、二元表を用いて開発製品に関する情報を整理整頓することを得意としている。そして、表の作成のみに留まるのではなく、これらの情報を問題解決および課題解決へ役立てることが必要となる。そのためには、品質管理の分野で用いられる統計的方法、また現在着目されているタグチメソッドならびにTRIZ、さらにはITとの関連などを考える必要がある。まだまだ、検討を要する部分が存在するのかもしれないが、本書が新製品開発プロセスのマネジメントを実践するうえで、すこしでもお役にたてば幸いである。
【主要目次】 第3世代のQFD(e7‐QFD)概説/Bos-QFDの事例/1.プレジャーボートの開発における商品コンセプトの創出と検証/2.コンセプト・マイニングによる新規開発商品のアイデア創出/Stat-QFDの事例/3.自動車メーカーにおけるQFDと実験計画法を用いた課題解決/QA-QFDの事例/4.部品開発における不具合の解決とノウハウの蓄積/5.車載新機能開発における要求分析と品質表の有効活用/Job-QFDの事例/6.業務の見える化と改善に役立つQFDの進め方/TT-QFDの事例/7.QFDとタグチメソッドによる複合評価試験の開発/8.QFDによるBNE抽出とタグチメソッドを用いた問題解決/9.自動車部品開発におけるQFDとタグチメソッドを用いた課題解決/Rdb-QFDの事例/10.ITを用いたデータベースの構築とシュミレーション/11.社内データベースを用いた知恵の蓄積と問題解決への利用/Sus-QFDの事例/12.QFDの導入および定着に関する運用/13.情報供給を目的とした社内におけるQFDの運用/QFDの新たな発展に向けて