【主要内容】 品質ばらつき抑制手法「QVCプロセス」とは、これまでの経験則や生産現場の努力に頼るものではなく、上流から品質ばらつきを科学的に改善する、日産自動車独自のツールとプロセスです。特徴は、機能展開と品質工学を組み合わせたことと、設計から生産準備、日常管理まで一貫したプロセスとしたことにあり、大きな成果をあげています。第1章では、日産自動車で構築、実践してきた品質向上活動の基本となる日産モノ造り品質フレームワークの概要を、第2章では、品質ばらつき問題が起こる要因とQVCプロセスに織り込んだ改善方策について解説します。第3章では、有効な品質ばらつき抑制、生産技術開発、材料開発に品質工学を適用し、経営目標の達成につなげる日産自動車における品質工学の活用戦略を解説します。第4~5章で品質工学および統計の基礎知識を設計エンジニア向けに解説し、第6~8章でQVCプロセスのツールと適用プロセスおよび適用事例を解説します。第9章では、QVCプロセスで物理現象をモデル化し、MECEに機能展開を行うために必要な「考える力トレーニング」について解説します。
【主要目次】 第1章 日産モノ造り品質フレームワーク 第2章 品質ばらつき抑制による不具合/不満の改善 第3章 日産自動車における品質工学の活用戦略 第4章 設計エンジニアに必要な品質工学の基礎知識 第5章 設計エンジニアに必要な統計の基礎組織 第6章 QVCプロセスの標準ツール 第7章 QVCプロセスの進め方 第8章 QVCプロセス適用事例 第9章 機能展開のための考える力トレーニング 付録 直交表