【主要内容】 デジタル・フォレンジック(デジタル鑑識)もいよいよ本格的実用段階に入り、いろいろな局面で利用されている。個人情報の漏洩などに関連して漏洩事実や漏洩経路を明確化するために民間でも専門業者に依頼して適用する機会が増えてきている。また、警察でもデジタル・フォレンジック技術なしに適切な捜査が行なえない時代になってきている。新型インフルエンザ(攻撃のダメージが大きい)とまで称される最近のサイバー攻撃に対し、従来型の不正侵入の検知などの「入口対策」だけで防ぐのは困難になり、また、初版(2006年)では存在していなかったスマートフォンも広く普及していろいろな目的に使われている。不特定多数を狙う攻撃、特定の人や組織を対象とする「標的型攻撃」も増えている。本書は、これらの攻撃に対して必要な組織内部での活動の監視や、機密情報の不正な送信の検知と防止などの対策の組合せを決定するのに不可欠なログの適切な収集と分析に基づくデジタルフォレンジックの最新の事典である。直接かかわられる専門家はもちろん、広くIT・情報セキュリティガバナンスに関心のある方々のための入門書・参考書として必要不可欠である。
【主要目次】 第1部 基礎編(第1章~第4章) 第1章 デジタル・フォレンジックの基礎 第2章 デジタル・フォレンジックの歴史 第3章 デジタル・フォレンジックの体系 第4章 デジタル・フォレンジックと法 第2部 応用編(第5章~第10章) 第5章 デジタル・フォレンジックの技術 第6章 デジタル・フォレンジックと法制度 第7章 企業におけるデジタル・フォレンジック 第8章 デジタル・フォレンジックの実際 第9章 デジタル・フォレンジックツールの紹介 第10章 デジタル・フォレンジックの今後と課題 付録1 デジタル・フォレンジックにかかわる国際規格 付録2 「証拠保全ガイドライン」の紹介 付録3 データ復旧と証拠保全 巻末資料1 「特定非営利活動法人デジタル・フォレンジック研究会」の紹介 巻末資料2 わが国におけるデジタル・フォレンジックの研究団体・組織一覧