【主要内容】 新製品開発において、技術者はしばしば「時間とデータ数の壁」に悩まされます。 時間も人手も足りないなかで、やるべきことができないジレンマです。信頼性や安全性を犠牲にしてまでコストの低減を図るのは誤りです。一見トレードオフの関係に見える高品質と低コストも、技術力・設計力を高めることで両立できます。その方法としてタグチメソッド(品質工学)が役に立つと著者は説きます。タグチメソッド(品質工学)の狙いは何か。個々の手法(損失関数、MTシステムなど)の狙いは何か。その考え方と統計手法の両面から解説します。タグチメソッドには、しばしば独特な言い回しや表現が出てきます。これらを著者ならではの表現でわかりやすく解説します。また、高品質と低コストを両立する新製品開発の方法論、安全性設計と信頼性設計(安定性設計)の違い、一流の設計者であるための心構えなどを著者独自の解説をします。
【主要目次】 第1章 進化するものづくり設計 第2章 いじめればできる未然防止-機能性評価 第3章 意地悪な使用条件と製品の狙いを両立させる-パラメータ設計 第4章 失敗は成功の母-パラメータ設計の再現性と二段階設計 第5章 社会全体の利益を考えよう-損失関数 第6章 複雑な現象も解き明かせる-MTシステム 第7章 一流の設計者の発想とは-安全と信頼の設計工学