巨大化・複雑化するソフトウェア開発において、技術者が多大な時間と労力を費やすのが不具合への対応である。従来、不具合を検出し、修正するのが主な対応であった。しかし、ODC分析のアプローチ方法はまったく異なる。不具合を残存させてしまう「やり方」を見つけることで、ソフトウェア品質を改善するのがODC分析手法である。ODC分析においては、工程で検出された不具合の出方を分析することにより工程実施の質を「見える化」し、必要なアクションを示唆し、実施するのである。
ODC分析は、米国IBM社の研究チームが社外発表した研究論文をもとに手法化された。本書では、ODC分析の分析理論を解説し、実務事例を紹介する。
第1章 ソフトウェア開発の見える化について
第2章 ODC分析のコンセプト
第3章 ODC分析の事例研究
第4章 ODC分析評価の理論的裏付け
第5章 ODC分析実施のガイド
第6章 ODC分析に関わる開発プロセス」について